神戸大学出版会出版物
「財産権の大いなる誤解 開発における理論、現実、展開」
フランク・K・アッパム/著 金子由芳・入江克典/訳 令和5年3月刊行 4月発売 チラシ 本書は、米国における日本法・中国法研究の大家として知られる著者フランク・アッパム(Frank Upham)教授が、2010年度に神戸大学客員教授として滞在中に実施したアジアの土地法改革に関する研究成果の翻訳である。原著はCambridge University Pressから2018年に出版され国際的に高い評価を得た。
イギリス、アメリカ、日本、中国、カンボジアの幅広い事例を取り上げながら、土地の市場取引を土台とする経済成長が、静的な道具としての「法」の成果ではなく、むしろ「法」による権利の確執と闘争を経て展開されたとする歴史的な洞察を踏まえ、国際機関が今日アジア・アフリカにおいて主導する法制度改革に批判的視座を投げかけており、近代化・開発過程の社会における法の本質に迫る。
研究者、開発支援に関与する実務家のみならず、法学部生などの学生を含む、多くの読者にとって示唆に富む啓蒙の書である
A5判並製・172p 定価2530円(税込) ISBN:978-4-909364-23-4
「SDGsの時代における価値と経済的価値 (VS Booklet 1)」
内田浩史 堂目卓生 著 令和5年3月刊行 4月発売 チラシ
「持続可能な社会を実現するために解決すべき問題を捉える考え方を経済学から学ぶ
新型コロナウィルス感染症の世界的大流行で発令された緊急事態宣言により、私たちは経済活動をストップさせることを余儀なくされた。経済的価値と社会的価値がせめぎ合うなかで、私たちは何を頼りに進むべき道を選択すればよいのだろう。経済学がもたらす視座とは何か、経済学の潜在力と限界とは何かを問いながら、持続可能な社会の実現に向けた課題と解決の方策について2人の経済学者が語る。
A5判並製・128p 定価1100円(税込) ISBN:978-4-909364-22-7
「価値の創造を考える 2021年度神戸大学V. School の取り組みの軌跡」
神戸大学V. School 編 令和5年3月刊行 4月発売 チラシ 「思索と創造のワンダーランド」へようこそ!
縦割りの学問領域に横串をさして、新しい価値創造教育を実践するために設置された、神戸大学バリュースクール2021年度の取り組みを紹介。
A5判並製・160p 定価2640円(税込) ISBN:978-4-909364-21-0
「ヨーロッパ文化遺産研究の最前線」
ションコイ・ガーボル 奥村 弘 根本峻瑠 市原晋平 加藤明恵 著・訳 令和5年3月刊行 4月発売 チラシ EU 委員会の活動を基盤とした報告書 Innovation in Cultural Heritage Research 『文化遺産研究の革新に向けて』の日本語版と、日本の読者に対して、その内容について理解を進めるための諸論考、座談会の記録などをあわせて収録。
社会の基礎として歴史文化遺産が重要な意味を持つという視座は、日本の自然災害時における実践的な研究と多くの共通する要素を持つものであり、現代社会において、世界各地で、コミュニティレベルでの歴史文化の継承と新たな創造が課題となっていることを端的にしめす。本書が、多様な歴史研究者、歴史文化関係者と市民によるネットワーク形成の一助となることを期待する。
A5判並製・168p 定価1760円(税込) ISBN:978-4-909364-20-3
「人文学を解き放つ」
神戸大学人文学研究科 編 令和5年3月刊行 4月発売 チラシ こういうこと やってもいいんだ、人文学!
かけがえのない 人生の真っただ中にいる きみたちへ。
神戸大学の(現・元)教員たちが贈る 38 本のメッセージと
最前線の 人文知への誘い。
「今」をともに いきるために!
A5判並製・248p 定価1980円(税込) ISBN:978-4-909364-19-7
「ナチ・ドイツにおける労働動員 -ドイツ人、外国人、強制収容所囚人:ユンカース航空機・発動機製作所を事例に-」
増田好純 著 大津留厚・石田勇治 編 令和4年11月刊行 チラシ ナチ体制下の強制収容所システムとそこにおける労働を、ナチズムの申し子と言われるユンカース社の工場における労働の現場に着目して解明し、ナチ収容所とドイツ社会の関係に新しい視角から切り込んでいく。
本書は 2021 年に突然の病で永眠されたドイツ現代史研究者増田好純氏の学位論文と関連論文から構成。氏が修士課程を過ごした神戸大学から、東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(DESK)の協力とドイツ学術交流会(DAAD)の支援を受けて公刊。
B5判上製・268p 定価4950円(税込) ISBN:978-4-909364-18-0
「コロナ禍の中小企業と法変化 揺れ動く日本・アジアの公助と契約文化」
金子由芳 編 令和4年8月刊行 チラシ 新型コロナウィルスは、世界各地で人々の行動に自粛を強い、経済的側面では中小企業をはじめとする経済主体への影響は甚大なものとなった。コロナ禍の負の影響を、社会は公正に負担し得ているのだろうか。本書はとくに、コロナ禍の中小企業セクターを取り巻く法や契約関係に注目し、政府の施策や、市場内の契約再交渉について、実証的アプローチにより特色と課題を考察する。
本書第一部は、コロナ禍の中小企業セクター支援に関与する日本の研究者や法曹が、現実の事例や聴取り調査を踏まえて、日本の制度対応の特色を掘り下げている。
本書第二部は、日本と近隣アジア諸国との比較を試みた。中国・韓国・インドネシア・ミャンマー・ニュージーランド・フィリピン・タイ・ベトナム各地の研究協力者との連携で、同一の質問票に基づいて実施した中小企業・労働者・金融機関に対する聴き取り結果をまとめ、また共同研究者による書き下しの論考を加えた。
A5判上製・232p 定価3520円(税込) ISBN:978-4-909364-17-3
「山口誓子を知る ーその生涯と俳句ー」
山口誓子生誕120周年 神戸大学創立120周年 山口誓子記念館 誓子・波津女俳句俳諧文庫創立20周年記念出版
米田恵子 著 令和4年4月刊行 チラシ 俳人の山口誓子(本名新比古、明治三四年(一九〇一)~平成六年(一九九四))は、昭和二三年(一九四八)に『天狼』を創刊し、現代俳句の発展に貢献した。没後、全財産が神戸大学に寄贈され、西宮市苦楽園にあった旧宅の一部を復元した山口誓子記念館が、平成一三年(二〇〇一)神戸大学の構内に建てられた。また、蔵書や遺品・手書き原稿などは、誓子・波津女俳句俳諧文庫に収められている。山口誓子について、その人生と折り折りの作品を紹介し、同時に俳句の楽しみを伝えたい。
(本書「はじめに」より抜萃)
四六判・200p 定価1980円(税込) ISBN:978-4-909364-16-6
「山口誓子を知る」誤植について
「山口誓子を知る」の内容に下記誤植がございました。お詫びして訂正いたします。
p.80 注5 【誤】「廬山荘」 【正】「櫓山荘」
全編日英対照
「ポーポキのマスクギャラリー ~ コロナ禍でアートを通して日常の安心を探る ~」
Popoki’s Mask Gallery: Searching for everyday anshin through art during the COVID-19 Pandemic
ロニー・アレキサンダー編著・絵 Written, edited & illustrated by Ronni Alexander 令和4年2月刊行 チラシ 一緒に旅をしませんか?
コロナ時代にみんながしたくてできないことの1つは「旅」かもしれません。知らない世界を探検し、広い空を飛ぶ。遠く離れている場所にいる家族や友だちに会いに行く。
今日の「今」から懐かしい昨日や夢見る明日へ旅立つ。
「旅」には無限の可能性、無限の希望、無限の夢が含まれているかもしれない。それらに到達できるかもしれないし、できないかもしれない。到達できなければ、再度「旅」に出ればいいかもしれない。でも、休むことも大事かもしれませんね。
本書を手にしたあなたと、ポーポキの日々のマスクを通して、心が温まったり、微笑んだり、もしかしてしぼんだり、泣いたり…。
ポーポキと一緒にゆっくりとこの本を、そしてご自分の心を旅していただければ、と思います。
A5判上製・192p 定価2420円(税込) ISBN:978-4-909364-15-9
「価値創造の教育 - 神戸大学バリュースクールの挑戦」
國部克彦 鶴田宏樹 祗園景子 編 令和3年8月刊行 チラシ 案内チラシ神戸大学バリュースクール(V.School)は、縦割りの学問領域に横串をさして、新しい価値創造教育を実践するために,2020年4月に設置されました。
価値創造教育のフロンティアに挑戦し,価値のコンセプトで大学と社会をつなぐ神戸大学V.Schoolの教育研究活動を,スクールでの臨場感と躍動感をもって,皆さんにお伝えします。「思索と創造のワンダーランド」へようこそ!
A5判上製・320p 定価3520円(税込) ISBN:978-4-909364-14-2
「美しい未来をつくるひとのための15のはなし」
祇園景子 編著 令和3年3月刊行 チラシ 案内チラシ 図書館総合展2021
「たしかな答えがないから未来を考えるのはおもしろい。
これからの未来をつくるひとにおくる。」
専門用語ばかりで難しい大学の先生のはなし、でも、大学の先生たちが考えている「未来」は、分かるとものすごくおもしろいのです。
まちづくりや防災、太陽電池や天気予報など、さまざまな最先端の研究や活動をしている教授らの視点から見えている未来15編+コラムを収録
A5判・128p 定価1650円(税込) ISBN:978-4-909364-13-5
「他者をめぐる人文学 -グローバル世界における翻訳・媒介・伝達-
Adaptation, Mediation and Communication of Otherness in a GlobalizingWorld: Perspectives from Japan」
Edited by Thomas Brook and Kantaro Ohashi 大橋完太郎 トーマス・ブルック 編
令和3年3月刊行 チラシ
「本書の第一の特徴は英語を中心とした英語・日本語二言語を併用する形で制作されている点にあるだろう。『日本からの視点』を英語話者にもわかる形で発信することには、今日の人文学、とりわけ文学・芸術などを含めた文化研究が置かれた複雑かつ困難な状況が反映されている。」
神戸大学大学院人文学研究科において、過去4年に渡って継続して企画されたロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)東アジアの文化・言語学部日本・韓国セクションとの共同研究交流の成果をもとに構成
A5判・232p 定価2750円(税込) ISBN:978-4-909364-12-8
「Materialism of Archive 記録のマテリアリズム
- A Dialogue on Movement / Migration and Things Between Japanese and Mexican Researchers ?
―移動/移民とモノをめぐる日墨研究者による対話―」
Edited by Hiroki Ogasawara and Fumiko Sukikara 小笠原博毅 鋤柄史子 編 令和3年3月刊行 チラシ 案内チラシ
「だれのモノを、だれの言葉で語るのか。
移動とは線条的な差異の痕跡をたどることではなく、
領有と再領有の反復のさらなる繰り返しであり、
そこで生じる折衝のあり方なのだ。」
「記録のマテリアリズム」をテーマに2019 年11 月10 日に開催された国際合同シンポジウムの記録
A5判・128p 定価1760円(税込) ISBN:978-4-909364-11-1
「<母>を問う 母の比較文化史」
髙田京比子・三成美保・長志珠絵 編 令和3年1月刊行 チラシ
「母」とは何か。古代から現代まで、日本・西洋・中国における多様な「育てる女性」の役割、機能・表象を歴史史料や文学作品から浮かび上がらせる。
母子関係のジェンダー差に注目し、「男性」である息子に「女性」である母がどのように関わってきたのかを考察した第一部、国家・共同体などの公的世界と「母」の関係を問う第二部よりなる。
A5判上製・344p 定価5940円(税込) ISBN:978-4-909364-10-4
書評が奈良女子大学「アジア・ジェンダー文化学研究」No.6 に掲載されました。
書評が「女性とジェンダーの歴史」2023,10 巻,p.62-64 に掲載されました。
【本書籍は品切となっております】
前川修・奥村弘 編 令和2年3月刊行 チラシ
「マンガ/漫画/MANGA -人文学の視点から-」
マンガを媒介(メディエート)する知!
かつてないほどに世界を覆い尽くしつつあるマンガ、越境して多様化し、拡散して多機能化しつづけるマンガ、変容するマンガを人文学の複眼的視点からアプローチする。
2019年3月2日、3日に開催された神戸大学大学院人文学研究科70周年記念事業キックオフシンポジウム「「MANGA」―人文学研究の新展開―」の成果を刊行
A5判・368p 定価3080円(税込) ISBN:978-4-909364-09-8
「都市環境計画 ヒートアイランド対策に配慮した都市づくり」
竹林英樹 著 令和元年9月刊行 チラシ
ヒートアイランド現象に関係した課題は,日本国内では2000年代から社会的に大きな関心を呼び,建築分野だけでなく,気象学,地理学などの分野の多くの研究者により研究が行われてきた.本書は,主として建築学科に学ぶ大学生,大学院生,すでに建築環境や設備の計画や設計に関連する技術分野に携わっておられる方々などを対象としており,実際の都市における実効性を志向した教科書である.
B5判・96p 定価1980円(税込) ISBN:978-4-909364-07-4
「アジアの市場経済化と民事法 -法体系の模索と法整備支援の課題」
金子由芳 編 平成31年4月刊行 チラシ
本書が主な対象とするアジアの市場経済化諸国は、植民地独立戦争で痛ましい犠牲を払い、北爆や内戦で残骸と化した農地で食をつなぎながら子孫を育て、いまやグローバル市場の外圧に翻弄されながら自立した規範秩序を作り上げていこうと努める国々である。そのような諸国の法整備に伴走する国際協力を通じて、日本の法と社会の抱える課題が、逆に映し出されてくるのである。
A5判・328p 定価4070円(税込) ISBN:978-4-909364-06-7
「改訂新版 石の綿―終わらないアスベスト禍」
松田毅・竹宮惠子 監修 平成30年7月刊行 チラシ
かつては安価で体にも害はない物質として、広く使用されていたアスベスト。しかし、それは長い時をかけて体を蝕む恐ろしい物質だった……。
アスベスト被害の実態、国や企業と闘った人々の姿を描いた『石の綿 マンガで読むアスベスト問題』(かもがわ出版)に、書き下ろしを加えた改訂版。さらに医療や補償、訴訟、リスクコミュニケーション、市民運動など、アスベストを巡る現状を解説したコラムも新たに収録しました。
過去を知り、これからに備えるための一冊です。
B6判・234p 定価990円(税込) ISBN:978-4-909364-03-6
「改訂新版 石の綿」正誤表について
2018年7月に発売しました「改訂新版 石の綿―終わらないアスベスト禍」の内容に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。⇒「正誤表」(2018.8.20)
シリーズ「地域づくりの基礎知識」【完結!】
神戸大学地域連携推進室を事業本部として実施している「地域創生に応える実践力養成ひょうご神戸プラットフォーム」事業(文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」)における成果をシリーズ化して刊行。
5 「働き方とイノベーション」令和2年3月刊行 チラシ
山口隆英・鴨谷香 編
地方における魅力的な働き方の実現と、地域の活性化が大きな課題となっている現在、「地域で働く」ということを深掘りすることが必要である。本書は、地域における魅力的な働き方について整理し、働き方の選択を行う若者に、その情報を届け、そして、地域活性化を実現するために必要不可欠なイノベーションの理論と実践例を紹介する。
A5判・264p 定価2530円(税込) ISBN:978-4-909364-08-1
4 「災害から一人ひとりを守る」平成31年4月刊行 チラシ
北後明彦・大石哲・小川まり子 編
災害で人の命を失わず、一人ひとりを守る安心安全な地域社会としていくためには、地域に潜む問題点を見つけ、その問題解決に向かって地域で協力していくことがより一層求められている。本書を通じて、災害時や復興過程において実際に何が地域で問題となり、どのような社会の仕組みのあり方が地域で求められているのかを各地の実情にあわせて考え、ボランティアやまちづくりの実践的な取り組みにつなげてほしい。
A5判・248p 定価2530円(税込) ISBN:978-4-909364-05-0
3 「農業・農村の資源とマネジメント」平成31年1月刊行 チラシ
中塚雅也 編
農山村にある有形無形の資源をどう活かすかー。地域での実践や研究の「いま」を紹介し、大きな転換期にある「農」の現状と可能性をさぐる。
A5判・292p 定価2530円(税込) ISBN:978-4-909364-04-3
2 「子育て支援と高齢者福祉」平成30年3月刊行 チラシ
高田哲・藤本由香里 編
少子高齢化による急激な人口構造の変化に伴い、医療・介護・福祉サービスのニーズは一層高まっている。国民が安心して子どもを生み育てられる社会、豊かな老後を過ごせる社会の実現に向けた取り組みは多数実施されているが、必要な人に適切な情報は届いているだろうか。本書では、少子高齢化の要因と医療・介護・福祉の制度や課題、具体的な取り組みを示しながら、本当に必要な支援とはなにかを探る。
A5判・252p 定価2530円(税込) ISBN:978-4-909364-02-9
1.「地域歴史遺産と現代社会」平成30年1月刊行 チラシ
奥村弘・村井良介・木村修二 編
地域の歴史や文化を社会的に活用するにはどうすればいいのか―いま日本各地で取り組まれている大きな課題でもある。
神戸大学では、阪神・淡路大震災を契機に歴史資料の保全や、自治体・地域団体とともに地域の歴史と文化を守り育てる活動を実践してきた。本書はその具体例を示しながら、魅力ある「地域」と「ひと」を創り出すヒントを紹介していく。
A5判・282p 定価2530円(税込) ISBN:978-4-909364-01-2