本研究は，フェムト秒レーザーの物質励起が生成する超広帯域光源と，ホログラムとビーム走査に基づく光源配置を用いたホログラフィック構造化光源を確立し，それを用いた照明法による超広帯域イメージングシステムの構築を目的とする．これは，撮像技術にこれまで多くの付加価値をもたらしてきた構造化照明イメージングにおける光源と空間光制御デバイスの関係を，フェムト秒レーザー励起光源とその空間配置へ置き換えることであり，多様な計測対象に順応して像取得を可能にする計測技術の創出へ繋がる．本研究の達成のために，材料探索を含む構造化光源の評価，異なる波長域における計算イメージングへの適用，あらゆる波長域を一挙に取得できる統合的なシステムの構築を行い，光源生成とイメージングへの適用を常に接続して考えた取り組みを実施する．研究の遂行を通して，研究代表者らは撮像後にX線からテラヘルツ波におよぶ超広帯域光情報から，ユーザが波長域を任意に選択して観察できるような技術の実現に挑戦する．