神戸大学

海神プロジェクト、出航! いざ、海の神戸大学 海神プロジェクト、出航! いざ、海の神戸大学

© Tezuka Productions
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新船建造

新船の船名とコンセプトデザインを発表します!

最先端の学びと研究を推し進めるために、最新の機能と設備を兼ね備えた新しい船の建造が進んでいます

新学部「海洋政策科学部」における研究活動や人材育成に加えて、世界の研究者や官公庁、一般企業との連携研究や、災害時の支援など、社会との接点の中で幅広い活動を予定しています。

新船建造の背景と「海神プロジェクト」

新型コロナウィルス感染症の広がりによって、私たちは、この地球を生命をも含めてシームレスに、いわばone globeとして捉え、考え、そして行動することの重要性を再認識しました。
神戸大学では、地球表面の70%を覆う「海」が人類にとって1つの海(one ocean)であり、この海を通して、我々が生きる地球(one globe)のあり方を考えていこうとしています。この基本理念のもと、「海の神戸大学」が教育・研究を展開し、四方を海に囲まれて暮らす人たちの海への興味を増幅し、「海洋立国日本」の将来をみなさんと一緒に考えていくことを担う全学的な取り組みが「海神プロジェクト」です。
新船建造は「海神プロジェクト」を推進、展開していく上で、シンボリックな事業であり、新船を通じてみなさんに「one ocean, one glove」を考えていただく縁をご提供していきたいと考えています。

新船建造の3つのコンセプト

新船は、「多機能練習船」として3つのコンセプトを持っています。第1に人材育成に不可欠な練習船機能の充実です。この船は、神戸大学生はもとより、文部科学省に認定された教育関係共同利用拠点として、全国の大学の学生を対象に、実習・演習・実験などを提供します。新船においてはこれらの機能を充実させるために、多人数が使用可能な実習・演習⽤スペースおよび講義室などを確保し、さらに、学⽣居室の少⼈数化および多室化、男女共同利用への配慮などの船内住環境の改善を図ります。
2番目に海洋立国を牽引する人材の育成と先端研究を推進する「海の神戸大学」の顔として、多角的な海域探査や観測に必要な最先端の機能を充実させます。
3番目の大きな特徴が、社会貢献機能の充実です。例えば巨大災害発生時に、被災地に対して水や電力の供給、支援物資の輸送などの災害支援機能を付加することです。

さらにこの新船を用いて、多くの方々の海への興味を増幅するためのアウトリーチ活動を積極的に展開して行きたいと考えています。

新船のコンセプトデザインを奥山清行氏に依頼

新船には「海の神戸大学」の顔として、学内外や一般社会の多くの人たちに「海」への期待、そして夢を広げていただくことを託しています。これらの点を考慮して、新船のコンセプトデザインの開発を、世界的な工業デザイナーである奥山清行氏にお願いしました。奥山氏は、フェラーリなどの自動車、至高の寝台列車「トレインスイート四季島(しきしま)」、上質なバスの旅を担う「クリスタルクルーザー「菫(すみれ)」、未来の農業を拓く「トラクター」などのデザイン、また大阪メトロのデザインディレクターなど、多彩な活動を行なっています。一方で奥山氏は、現在の神戸大学海事科学部の前身である「神戸商船大学」へ入学して世界の海を駆け巡ることが夢だった、と伺っています。このような夢をお持ちになっていた奥山氏が新船のデザインに関わっていただけたことは神戸大学にとって大きな僥倖です。
奥山デザインの新船を用いて、神戸大学が有為な海洋人材を育成し、海の最先端研究を推進し、そして社会とともに海を拓いて行くことができることを期待します。

KEN OKUYAMA
http://www.kenokuyamadesign.com/about/

新船の新しい名前は「海神丸」

新しい船名は「海神丸」です。「戸大学」を象徴する名称として、今後の神戸大学の「one ocean, one globe」を目指す決意を表しています。
船名の決定にあたっては、現海事科学部の前身である神戸高等商船学校以来4代続いた「深江丸」を継承することも充分に考慮しましたが、神戸大学が海洋立国日本を牽引して、新しい国際秩序を確立していこうとする取り組みにおいて大きな役割を果たすことへの期待を込めて、「海神丸」を採用しました。

「海神丸」起工式が挙行されました。

令和3年2月19日、三井E&S造船玉野事業所において、「海の神戸大学」の象徴である新練習船「海神丸」の起工式が行われました。瀬戸内海に臨む玉野事業所は三井造船発祥の地であり、30年余にわたり活躍し今年度で運用を終える神戸大学の「深江丸」や、世界の掘削研究をリードする国立研究開発法人海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」が建造された事業所です。厳かな雰囲気の中、神事をはじめ建造の第一歩となる右舷肋板の溶接行事も滞りなくとり行われました。4月からは加工が開始され、10月には進水、令和4年2月に洋上公試、そして4月には完工の予定です。海神プロジェクトでは、今後も海神丸の建造の様子もレポートして行きます。

「海神丸」命名・進水式が執り行われました。

令和3年10月8日、三井E&S造船の事業を引き継いだ三菱重工マリタイムシステムズの玉野事業所において「海神丸」の命名・進水式が執り行われました。

快晴の下、式には神戸大学や造船所の関係者約140名が出席。国歌演奏の後、先ず神戸大学の藤澤正人学長が「本船を海神丸と命名する」と宣明すると、幕が上がって船体に記された「海神丸」の文字がお披露目されました。
次いで、海事科学部の学生遠藤奈央さんと安留未紗さんのお二人の手によって支綱が切断され、久寿玉が割れると、汽笛とともに海神丸は瀬戸の海へと雄壮に進水して行きました。

新会社としては初めての進水式となることから、三菱重工マリタイムシステムズの調枝和則社長は「海神丸の誕生は我々の新しい歴史の誕生でもある。末永く愛される船舶となるよう全社一丸で努力する」と挨拶。船主代表として藤澤学長が「思いを込めた本船でさまざまな実習や研究を計画しており、非常に楽しみにしている」と挨拶を述べました。
更に海神丸の船名を揮毫していただいた前文部科学大臣、萩生田光一経済産業大臣から、ビデオレターで海の神戸大学や新練習船に対する期待のメッセージが届けられました。最後に来賓を代表して、船のコンセプト・デザインを担当されたKEN OKUYAMA DESIGN代表の奥山清行様から「子供たちを未来へ導く白いイルカをイメージしてデザインを行った。新たな未来へ向け、この海神丸が皆さんに愛されるように願う」との祝辞をいただきました。

この後、海神丸は岸壁で内装工事などを施され、令和4年3月に神戸大学に引き渡しとなります。来年の春には深江の港でその勇姿を見ることもできそうで、今から楽しみです。

【海神丸の主なスペック】
◎全長:約59.60m
◎幅:11.00m
◎深さ(船楼甲板):6.70m
◎総トン数:約889トン
◎4サイクル中速ディーゼル機関(過給機付き):約1838kW(一基)
◎航海速力(満載状態、主機関80%負荷、ノーシーマージン):約12.0ノット
◎航続距離(約10ノット):約5000海里
◎最大搭載人員:65名(士官8名、部員3名、教員6名、学生48名)

*命名・進水式の様子はOHK岡山放送の公式チャンネルでも視ることができます。
https:https://www.youtube.com/watch?v=aQMA6UfnDIk

*三菱重工業のTwitterにも命名・進水式の模様が動画で掲載されています。
https://twitter.com/MHI_GroupJP/status/1449570868334665730?s=20

海神プロジェクト、出航! いざ、海の神戸大学