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研究体制 - バイオファインケミカル

バイオファインケミカル部門(協働機関 : 長瀬産業(株)、コスモ石油(株)、(株)カネカ、フジッコ(株)、江崎グリコ(株)、月桂冠(株))

本部門では、多用途なファインケミカル類をバイオマスより生産するための一貫バイオプロセスを開発します。ターゲットしている化合物はいずれも、化粧品、医薬原体、食品などの様々な用途があります。現在、石油資源から製造されている化合物や、希少な天然物材料からの抽出法で生産されているこれらの化合物を、バイオマスから安価に大量生産する方法が確立すれば、供給量及びコストの制約がなくなり、製品の競争力が飛躍的に向上するとともに、農業資材などより広範な用途への利用が可能となるため、大きなインパクトを持っています。

バイオファインケミカル類をバイオマスから生産する一貫バイオプロセスの構築には、高性能な細胞工場が必要です。ターゲット化合物の多くは微生物の代謝中間体であるため、副産物の生成や、生産物の分解など、リサーチエンジン「細胞工場」技術を用いた、生物機能の理解に基づく代謝系の精密設計が必要とされます。そこで、それぞれのターゲット化合物の生産性に優れた、麹菌、酵母、枯草菌を活用して、高効率な一貫バイオプロセスを構築します。更に、改良した微生物菌体に細胞表層工学技術を適用して、バイオマスからの直接生産を目指します。また、バイオファインケミカルは生産物への発酵成分の混入を最小限に抑え、高い純度に精製する事が必要とされていますが、その多くは、分離も容易でないことから、精製プロセスのコストが大きくなります。そこで、微生物の発酵プロセス検討の際に、下流の膜分離技術等を活用した効率的な発酵産物回収システムの構築を目指します。また、ファインケミカルの用途に医薬品原料や、機能性食品素材としての利用が想定される場合は、それらの機能性や安全性をリサーチエンジン「機能性・安全性評価」技術を用いて確認していきます。

機能性食品素材、医薬品原料

希少または新規の機能性オリゴ糖をバイオマスから麹菌・放線菌をもちいて生産する技術を開発し、幅広い市場へと上市します。現在までに、麹菌及び放線菌に対して、バイオマス分解酵素群を著量に分泌生産する技術を確立してきています。今後は、バイオマスの種類に応じて、機能的な触媒(バイオマス分解酵素)を選定し、機能性オリゴ糖をバイオマス原料から生産する技術を開発します。更に、これらの生理機能をリサーチエンジン「機能性・安全性評価」を利用して確認し、協働機関と連携して食品、化粧品、サプリメント等の多様なバイオファインケミカル素材へと展開していきます。

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