HSCN - ひょうごサイエンス・クロスオーバーネット

クロスネットは、誰もが科学や科学者を身近な存在として感じ、科学の成果や知識を楽しんでいただける新しいコミュニケーションの場です。

くましろふれあい広場

クロスネットによる参画機関の紹介

 

くましろふれあい広場

くましろは兵庫県の最南端に位置する南あわじ市神代(じんだい)地区のかつての呼び名です。古来の名を冠したくましろふれあい広場は、ここに暮らす住民たちのグループで、科学と文化をテーマに掲げたコミュニティーづくりを模索しています。

毎月開催する天体観測会は、小学校の校庭に口径40センチの反射望遠鏡を据えた本格的なもの。人と自然の共生を考える連続講座「サイエンスカフェくましろ」は「相対性理論」「宇宙から見る地球環境」など、難解なテーマにも挑んでいます。

2007(平成19)年からは鳥獣被害対策にも力を注いできました。神代地区の南方に位置する諭鶴羽(ゆずるは)山系にはシカが生息していますが、近年、山中の雑草などを荒らす食害が深刻化していました。そのうえ、餌を求めて集落にも出没するようになり、農作物の被害も広がりました。くましろふれあい広場は、食害に詳しい研究者とともに諭鶴羽山を調査登山するイベントを企画、「追い出し作戦」と称し、音と光を怖がるシカの習性を利用してロケット花火で山に追い払う作戦などを展開してきました。と同時に、野生動物と人間との共生について様々な角度から考える場をつくろうと、専門家による連続講座を始めました。

09(平成21)年11月、神代地区で初めて開かれた「くましろおもっしょ祭り」も、くましろふれあい広場が中心になって準備を進めてきたものでした。人気の試食バーベキューに使われたのは、「害獣」として捕獲されたシカ肉やイノシシ肉。自然の恵みをいただきますという感謝の思いと、「くましろ」をもっと面白い(おもっしょ)場所にしようという決意を込めて生まれた新しい地域のお祭りです。

 

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